家に現れるネズミの対策として、多くの人に選ばれているのが「超音波式駆除機」です。
設置が簡単で安全性も高いとされるこの機器は、一見すると理想的な駆除方法に思えます。しかし、実際に使ってみた人の間では「まったく効かなかった」「一時的にはいなくなったけど戻ってきた」といった否定的な声も数多く見受けられます。
こうした口コミやレビューを見て、「超音波って本当に意味があるの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
確かに、ネズミの習性や設置環境によっては、超音波が思ったような効果を発揮しないケースも存在します。では、本当に超音波はネズミ駆除に効果がないのでしょうか?
その真偽を確かめるために、この記事では「超音波駆除の仕組み」「効果が出ない理由」「使用者の体験談」などを徹底的に解説していきます。
さらに、専門家による見解や、超音波以外での駆除方法、複数の対策を組み合わせた実践例も紹介します。ネズミの被害に悩んでいる方が、最も効果的な対策を選べるよう、しっかりと情報を提供していきます。
記事のポイント4つ
- ネズミ駆除に超音波が効かないと言われる理由がある
- 効果が現れるまでの期間には個体差・条件差がある
- 超音波が届かない場所では効果が薄れる
- 超音波以外の具体的な駆除方法やプロの対策も存在する
ネズミ駆除に超音波は効果ない?その理由と対策

ネズミ駆除に超音波は効果ないって本当?
結論から言うと、ネズミ駆除において超音波は「万能ではない」というのが現実です。
確かに、超音波によって一時的にネズミが姿を消すことはありますが、長期的・恒久的な解決にはつながらないケースが多く報告されています。
市販されている超音波機器を使用したユーザーの口コミの中には、「数日は静かになったけどまた現れた」「音がしていたのに全く効果がなかった」など、否定的な意見が目立ちます。
このような結果になる理由として、以下のような複合的要因が挙げられます:
- ネズミが慣れてしまう(慣れ性が高い)
- 家の構造上、超音波が届きにくい箇所がある(壁・家具の裏など)
- 周波数がネズミに適していない、または固定で単調な音が出続けると学習されてしまう
- 餌や巣が残ったままだと、ネズミは音を無視して戻ってくる
- 複数の出入り口がある場合、超音波の届かない経路から再侵入される
また、ペットの有無や家電との干渉など、環境によっても効果は左右されるため、すべての家庭で同じような結果が得られるわけではありません。一方で、「数か月間ネズミを見かけなくなった」「他の駆除方法と併用して成功した」という好意的な意見も存在しています。
こうした状況から、超音波は単独で完結する駆除方法というよりも、他の手段と組み合わせて使用する“補助的な駆除手段”として活用するのが現実的です。
たとえば、粘着シートや忌避スプレー、巣の除去と組み合わせることで効果が増すこともあります。重要なのは「超音波=完全な解決策」と過信しないことです。
超音波でネズミを撃退できる仕組みとは
ネズミ用の超音波装置は、人間の耳には聞こえない高周波の音を発生させ、その音がネズミにとって強い不快感やストレスとなり、近寄らなくなるという仕組みを利用しています。
この超音波は、ネズミの聴覚に刺激を与えることで、行動範囲を制限し、住みつきを防ぐことを目的としています。使用される周波数は一般的に18kHz〜90kHzで、機種によってはランダムに周波数を変える機能が搭載されており、ネズミが音に慣れにくくなるよう工夫されています。
また、最近ではLEDライトや電磁波と組み合わせた多機能型の駆除装置も登場しており、視覚的・感覚的にネズミを追い払う設計も見られます。こうした進化した製品により、効果の持続性や範囲が向上しているケースもあります。
参考:日本ペストコントロール協会などの資料でも、音波による忌避効果は「限定的」であり、他の物理的・化学的な対策と併用することが効果的であると推奨されています。つまり、単独で超音波装置を使うよりも、他の方法と組み合わせて使う方が高い効果が期待できます。
ただし、以下のような課題も依然として存在します。
- 家具の裏や壁の内部には音が届きにくい(超音波の直進性による)
- 部屋の間取りによって音の広がりが制限されることがある
- ネズミが周波数に慣れてしまうと効果が薄れる場合がある
- 機器の設置場所や向きによっては十分な効果が出ないことがある
そのため、使用時には部屋の構造を把握し、音が遮られない位置に設置すること、または複数の装置を併用してカバー範囲を広げるといった工夫が求められます。
ネズミの超音波はどれくらいで効果が現れますか?

超音波を設置してから効果が出るまでの期間は環境やネズミの種類、数、設置場所の条件、周波数の種類などによって大きく異なります。一般的には、設置から1週間〜数週間が目安とされていますが、場合によっては数日で効果が出ることもあれば、数週間経っても変化が見られないこともあります。
【参考になる使用者の声】
- 「設置して3日ほどで姿を見なくなった」
- 「1週間後にフンが減ったが、完全にいなくなるまでさらに10日かかった」
- 「2週間経っても変化がなかったので、別の駆除方法を追加した」
- 「1か月使い続けたら気配がなくなり、再発もしていない」
このように、効果の有無とスピードは家庭ごとに大きく異なり、個体差や生活環境も大きな影響を与えます。また、ネズミが超音波に慣れてしまったり、音がしっかり届いていないエリアがあると、期待したほどの効果が出ないこともあります。
そのため、使用後は短期間で判断せず、数日から数週間は様子を見ると同時に、定期的にフンやかじり跡の確認、音が届いていない場所の補強なども行うことが重要です。必要に応じて、粘着シートや忌避剤などを組み合わせて使用することで、より高い駆除効果が期待できます。
超音波は壁の中のネズミに効果ありますか?
結論としては、壁の中には効果が届きにくいです。なぜなら、超音波は直進性が非常に高く、音が空間を回り込んで拡がることができないため、障害物となる壁や家具、天井裏などを超えることができないからです。
また、壁の中には配管や断熱材、木材など音を遮る構造物が多く存在し、それらによって超音波の伝達が大きく妨げられます。
さらに、壁の中の空間は複雑で、ネズミの通り道が特定しづらいことから、単に超音波装置を設置しただけでは十分な効果が見込めないことが多いです。ネズミが慣れてしまう可能性も高く、音が届かない領域に逃げ込まれてしまうと、かえって駆除が難しくなるケースもあります。
そのため、壁の中にネズミが潜んでいると疑われる場合は、次のような対応が現実的です:
- 壁に点検口や小さな穴を開けて、忌避剤(スプレーや燻煙剤)を直接内部に噴霧する
- 熱感知カメラなどで巣の位置を確認し、ピンポイントで駆除する
- 専門の害獣駆除業者に相談し、構造を調査してもらう
また、どうしても超音波を使いたい場合は、一般的なコンセントタイプよりも、可動式のスピーカー型装置を使用し、音の届く範囲や方向性を調整する工夫が必要です。場合によっては、複数台を使用して壁の内外から同時に音を放射することで、若干の効果が見込める可能性もあります。
しかしながら、壁の中のネズミ対策は難易度が高いため、超音波に過度な期待をせず、他の物理的・専門的対処法との併用を検討することが重要です。
ネズミ駆除に超音波が効果ないときの対処法とは

超音波ネズミ駆除の口コミから見る実情
ネットや通販サイトのレビューを詳しく見ていくと、「効かなかった」「すぐ戻ってきた」という口コミが非常に目立つ一方で、「効果があった」「音の変化によって長期間効いている」というポジティブな意見も一定数存在します。
このように評価が二極化していることから、ユーザーの体感や設置環境、使用方法によって結果が大きく変わることが分かります。
ネガティブな口コミの中には、
- 「1週間設置したが変化がなかった」
- 「むしろネズミが音に慣れて戻ってきた」
- 「設置しても別の部屋に移動しただけ」 などの内容が多く、特に低価格の製品や機能の少ないモデルに対して不満が集まっている傾向があります。
一方で、効果を実感したというレビューには、
- 「周波数を自動で切り替えるタイプにしたら持続的に効果を感じた」
- 「複数台設置して、部屋ごとに配置したらネズミを見かけなくなった」
- 「設置後すぐにフンの数が減り、1か月で完全にいなくなった」 といった具体的な成功体験もあり、工夫次第で一定の成果が得られることが分かります。
口コミから分かった注意点としては、以下の点が挙げられます:
- 安価すぎる製品は効果が薄い傾向にある
- 周波数の切替機能や多機能性がある製品の方が効果的
- 部屋の形状や家具の配置、壁の材質によって音の伝わり方が変わり、効き方に差が出る
- 複数台の併用や設置位置の調整など、工夫が結果に大きな影響を与える
このように、製品の性能だけでなく、設置環境や運用方法までを含めて総合的に考える必要があり、製品選びと設置の工夫が結果を大きく左右することが、口コミからは明確に読み取れます。
ネズミ駆除用超音波の人体への影響は?
超音波は人間の可聴範囲を超える高周波であり、基本的に成人の耳には聞こえませんが、赤ちゃんやペットなど、感覚が鋭い存在には影響を及ぼす可能性があります。
特に犬や猫、小型哺乳類(ハムスター、フェレット、モルモットなど)は聴覚が非常に敏感なため、ストレスを感じたり落ち着きがなくなるといった行動を示す場合があります。
また、赤ちゃんや幼児も完全に無反応とは限らず、ぐずりや不快感の原因になる可能性も報告されています。これに加えて、一部の高齢者や聴覚に敏感な人の中には「何か耳障りな感じがする」と感じるケースもあり、体質による個人差があることも留意が必要です。
【注意点】
- ペットのいる家庭では、できるだけペットの生活空間から離して設置するか、使用自体を見合わせる
- 赤ちゃんや幼児が過ごすエリアには設置しないようにする
- 高齢者や聴覚に敏感な人が不快感を訴えるようであれば、使用を中止する
- 就寝時には稼働を停止するなど、時間帯を調整して使うのも一案
さらに、最近の機種では人やペットに影響を与えにくいように工夫されたモデルも登場しています。可変周波数タイプやペットセーフ設計の製品を選ぶことで、リスクを最小限に抑えることも可能です。
総じて安全性は比較的高いとはいえ、家庭内の状況に応じた慎重な使用と観察が必要であり、特に赤ちゃんやペットの様子には十分注意を払うことが求められます。
実際に試したけど効果なかった体験談

筆者の知人が住んでいるのは都内にある築30年以上のアパート。
ある日、キッチン付近でネズミを見かけたため、インターネットで調べて評判の良かった超音波駆除機を購入しました。設置から3日ほどはネズミの姿がぱったりと消え、「これは効いてる!」と喜んでいたそうです。
しかし、1週間が経過したころから再び天井裏でガサガサと音が聞こえはじめ、「あれ?戻ってきた?」と不安に感じたとのこと。さらに、キッチンの隅には新しいフンが落ちているのを発見。どうやらネズミが超音波に慣れてしまい、再び戻ってきたようでした。
再発をきっかけに、本格的な対策を取ることにした知人は、次のような対応を行いました:
- 食品は全て密閉容器に入れ、棚の中も清掃し徹底管理
- 壁の隙間や配管周りをパテでふさぎ、出入り口をブロック
- ネズミの通り道になっていそうな場所に粘着シートを複数設置
- 超音波機器は新しい周波数切替タイプに変更し、設置場所も見直し
こうした複合的な対策を続けた結果、約2週間後にはネズミの気配が完全になくなり、それ以降も再発はしていないとのことです。
この体験から学べるのは、超音波はあくまでも“補助的な存在”であり、他の物理的・衛生的対策と組み合わせて初めて本来の効果が発揮されるということです。駆除は一つの方法だけで完結するものではなく、複数のアプローチを組み合わせることが成功への近道です。
ネズミ超音波アプリは本当に使えるのか?
スマートフォンのアプリでも「ネズミ撃退超音波」や「害獣よけサウンド」などといった名称で、無料・有料問わず多数のアプリが配信されています。
これらは、スマホのスピーカーから高周波音を発生させてネズミを遠ざけようとするものですが、基本的に効果は限定的であるというのが大方の評価です。
【理由】
- スマホのスピーカーでは超音波を発生させるには音圧が不十分で、ネズミの聴覚に届かないことが多い
- 周波数の設定が固定で、音の変化がないためネズミにすぐ慣れられてしまう
- アプリによっては人間にも不快な音が聞こえることがある
- スマホを長時間稼働させなければならず、バッテリーの消耗が激しい
- アプリを常に起動しておくことが難しく、持続性に欠ける
一部のユーザーからは「ネズミが警戒して姿を見せなくなった気がする」との声もありますが、それも一時的であるケースがほとんどです。特に、ネズミの活動範囲が広く、アプリの音が届くエリアが限られている場合、十分な効果は得られません。
そのため、アプリでのネズミ対策は「試してみる程度の補助的手段」として使うのが現実的です。
仮に効果があったとしても、ネズミが慣れて再び現れる可能性が高いため、専用の超音波機器や忌避剤、粘着シート、プロによる駆除といった他の方法と併用することで、はじめて一定の成果が期待できると考えたほうがよいでしょう。
超音波を使わずにネズミを家から追い出す方法

超音波が効果ない、または使用できない場合には、他の実績ある方法でネズミ対策を講じることが重要です。以下のような手段が効果的とされています:
- 毒エサ(殺鼠剤):即効性があり、ネズミの数が多い場合には特に有効。ただし、誤飲を防ぐため、ペットや子どもが触れない場所に設置する必要があります。屋根裏や床下など、ネズミが好む暗くて人が近づかない場所に設置すると効果が高まります。
- 粘着シート:設置が簡単で価格も安く、効果も即時に現れる方法です。通り道となる壁際やキッチンの隅などに配置すると捕獲率が上がります。
- 忌避スプレー・燻煙剤:ネズミが嫌がる成分(ハッカ・唐辛子・木酢液など)を用いた製品で、巣や通り道に噴射することで追い払う効果が期待できます。燻煙剤は広範囲を一気にカバーできるため、巣の特定が難しい場合に有効です。
- 捕獲器(ライブトラップ):ネズミを傷つけずに捕まえる方法で、ペットや小さな子どもがいる家庭でも安心して使用できます。捕獲後は遠方に逃がすなどの配慮も必要です。
加えて、住環境そのものをネズミが好まない状態に整えることも重要です。具体的には:
- 家屋の外壁や床下、配管の隙間を金網やパテでふさぎ、侵入口を完全に塞ぐ
- 食品は密閉容器に入れ、調理後は速やかに片づけるなど、エサとなるものを排除する
- ゴミや段ボール、古新聞などの不要物を放置せず、収納や廃棄を徹底する
さらに、掃除の頻度を上げて清潔な環境を保つことで、ネズミが「居心地が悪い」と判断して近づかなくなるケースもあります。こうした環境改善はネズミ対策の根本であり、再侵入を防ぐためにも継続的に取り組むことが大切です。
行政指導が入った超音波駆除機の実例とは
過去に、効果を過剰に謳った超音波駆除機に対して行政指導が入った事例があります。
具体的には、複数のメーカーや販売業者が「これ1台でネズミが完全にいなくなる」「どんな場所でも100%効果を発揮する」といった表現を用い、科学的根拠や検証結果を十分に提示せずに商品を販売していたため、問題視されました。
その結果、消費者庁は「科学的根拠が不十分である」「効果の説明が曖昧で誤解を招く」として、いくつかの販売会社に対し景品表示法違反の可能性を指摘し、改善命令や再発防止策の実施を求めました。
実際に公表された事例では、対象製品の表示内容を修正し、今後は実験データに基づく明確な根拠がない限り、効果を誇張しないよう指導されています。
このような行政指導の背景には、超音波機器の「手軽さ」や「安心感」につけ込んだ過剰なマーケティングがあり、消費者が誤認して製品を購入するリスクがあることが懸念されています。
特に、「超音波=簡単に駆除できる」という安易な印象を与えてしまう広告表現は、信頼性を損なう要因にもなり得ます。
このことからも、超音波機器に対する過度な期待や誤解を防ぐためには、購入前に製品レビューや第三者機関の検証結果を確認することが重要であり、超音波だけに頼るのはリスクがあると理解しておくべきです。
超音波駆除機のランキング上位を徹底比較

通販サイトやレビューサイトで紹介されているランキング上位の超音波駆除機を比較すると、以下の特徴が共通しています:
- 周波数切替機能あり:固定周波数ではネズミが慣れてしまうため、定期的に音の種類を変えられる製品の方が効果が持続しやすい。
- LEDなど視覚効果の併用:音波だけでなく、視覚的な刺激も与えることでネズミの警戒心を高める。
- 範囲の目安が明記されている:設置する部屋の広さに対して十分なカバー範囲を確認できるので、選びやすい。
- 日本語マニュアルが丁寧:機器の設置や設定に迷わず取り組める点が評価されている。
- ペットセーフ設計:ペットに対して配慮された設計で安心して使える。
- コンセント型・USB型・電池式など、設置場所に合わせた電源タイプが選べる製品が多い
おすすめの上位機種:
- A社「ハイパーウェーブX」:多周波+LEDで、高い忌避効果。ランダム周波数切替機能つきでネズミが慣れにくい設計。
- B社「ソニックガード」:2部屋対応型で広範囲をカバー。壁や家具の影響を受けにくい設計で口コミ評価も高い。
- C社「ネズミバスターPro」:防水・防塵仕様のため、屋外や湿気の多い場所でも使用可能。頑丈な作りと信頼性でリピーターも多い。
- D社「エコソニックV」:エコモード搭載で省エネ性能に優れ、電気代を気にせず長時間稼働できる。
- E社「ガーディアンスマート」:スマホ連動で設定ができる次世代型。使用履歴や稼働状況をアプリで確認可能。
価格と性能のバランスを見て選ぶことが重要であり、家庭環境や目的に応じて適切な機種を選ぶことで、より高い効果が期待できます。
価格と性能のバランスを見て選ぶことが重要です。
ネズミに効果がある周波数と設置ポイント
ネズミに最も効果があるとされる周波数帯は20〜40kHz前後であり、この範囲内の高周波はネズミの聴覚に強い刺激を与えるとされています。
ただし、同じ周波数を長時間流し続けると、ネズミが環境に慣れてしまい、効果が薄れてしまう可能性が高まります。そのため、可変タイプ(ランダム周波数)や、一定間隔で周波数を自動で切り替える機能を備えた装置の使用が推奨されます。
これにより、ネズミが慣れることなく、継続的な忌避効果が期待できます。
さらに、音圧(dB)も重要な要素です。いくら周波数が適切でも、音の強さが弱すぎればネズミの耳には届かないことがあります。高性能な機種ほど、音の出力を調整できたり、広範囲に届く仕様になっているため、選定の際にはスペックの確認が欠かせません。
【設置のコツ】
- 家具や壁に遮られない位置に置く:超音波は直進性が高く、障害物を通過しにくいため、遮るものがない状態での設置が理想的です。
- 高さ50cm〜1m程度がベスト:ネズミの通り道とされる高さに合わせることで、効果的に音波を照射できます。
- 通常のコンセントよりも「延長コード利用」で位置を調整:壁際のコンセントではなく、部屋の中央やネズミの出入り口に近い場所に設置することで、音波がより広範囲に届きます。
- 複数台を設置する:1台だけでは死角が生まれやすいため、部屋ごとや通路に沿って複数設置すると、カバー範囲が拡大し、効果も向上します。
このように、単に設置するだけではなく、ネズミの行動パターンを想定しながら設置場所や機器の性能を吟味することで、超音波の効果を最大限に引き出すことが可能です。
実は効果あり?正しく使えば超音波も有効

多くの失敗例は、「設置場所のミス」「過信」「環境未整備」が原因です。超音波機器は設置すれば自動でネズミがいなくなる“魔法の装置”ではありません。基本的な使い方や注意点を守らなければ、期待通りの効果は得られないのです。
以下のような失敗がよく見られます:
- 音が届かない位置に設置:家具や壁が音を遮ってしまい、ネズミの通り道に音が届かない
- ゴミや餌を放置:食べ物がある環境では、ネズミは不快な音にも耐えて居座ることがある
- 一台で全室カバーできると思っていた:機器のカバー範囲は限られており、部屋ごとの設置が必要
- 機器の方向を意識していない:超音波の直進性を考慮せず、無駄な方向に向けて設置している
一方で、正しい知識と工夫で運用すれば、超音波もネズミ対策の有効な手段となり得ます。
例えば、設置前にネズミの通り道や活動時間を観察し、効果的な場所へ機器を向けて配置することで、忌避効果を高められます。また、粘着シートや忌避剤など他の対策との併用によって、より確実な駆除が実現可能です。
加えて、最新の超音波機器には周波数をランダムに切り替える機能や、LEDなど視覚効果を伴うタイプもあり、これらを使えばネズミが慣れにくく、長期的に効果を維持できます。
つまり、正しい理解と適切な運用方法があれば、超音波機器は決して無駄ではなく、十分に効果を発揮しうるアイテムなのです。
専門業者による駆除と超音波の併用効果
最近では、専門業者によるネズミ駆除の現場でも、超音波装置を補助的なツールとして活用するケースが増加しています。従来は物理的な捕獲や薬剤による駆除が主流でしたが、現在では環境や安全面を重視するニーズの高まりから、より多角的かつ持続的なアプローチが求められています。
プロによる駆除の特徴は、以下のように非常に体系的かつ徹底しています:
- ネズミの出入り口を特定:糞尿の跡や齧られた痕跡、隙間などを徹底調査して出入り口を洗い出し、侵入経路を完全に遮断します。
- 巣の除去と衛生対策:繁殖拠点となる巣を解体し、断熱材の清掃や消毒を実施することで、再び巣を作られないようにします。
- 家全体の密閉チェック:床下や天井裏、壁の裏側まで調査し、目に見えない侵入口を塞ぐ徹底した防除作業を行います。
このような総合対策に超音波機器を補助的に併用することで、ネズミの再侵入を予防する持続的な効果が得られやすくなります。 特に、侵入経路を封鎖した後に音波で居心地の悪さを演出することで、ネズミが「この場所は危険」と学習し、長期的な再発防止につながるのです。
また、専門業者は使用する超音波装置についても性能を厳選し、ネズミの生態や現場の状況に応じて設置場所や台数を調整します。これにより、一般家庭での自己設置よりも遥かに効果的な使用が可能となり、駆除と予防の両面からの対策が実現します。
したがって、「超音波は効かない」と一概に否定するのではなく、専門家の知見と組み合わせることで初めて真価を発揮するツールであると理解することが大切です。
【まとめ】ネズミ駆除に超音波は効果ない?正しい選び方と対処法

ネズミ駆除において「超音波は効果がない」と言われることが多いですが、実際には使用方法や設置環境によって結果が大きく異なります。正しく使えば、超音波も有効な補助手段として十分に活用可能です。
ポイントまとめ:
- 超音波だけでは不十分で、粘着シートや忌避剤、侵入経路の遮断などと組み合わせて使うのが前提
- 壁や家具など障害物によって超音波の効果が遮られることが多いため、設置場所には工夫が必要
- 赤ちゃんやペットなど聴覚に敏感な家族がいる場合は、使用を慎重に検討する
- 周波数切替機能や可変モード搭載の機器を選ぶことで、ネズミの慣れを防ぐ工夫ができる
- ネズミの通り道や行動パターンを観察し、最も効果的な設置ポイントを見極めることが成功の鍵
- 使用前後でネズミの痕跡(フンやかじり跡)の変化をチェックし、効果を可視化する習慣をつける
- 評判や口コミ、専門機関の検証データなどを参考にし、信頼性の高い製品を選ぶ
これらのポイントを押さえたうえで、本気でネズミの被害をなくしたいと考えているなら、超音波機器とあわせて専門業者による本格的な対策を行うことが、もっとも安心かつ効果的な方法です。 特に再侵入を防ぐための「物理的封鎖+音による忌避」のダブル対策が長期的な成果を生み出します。
以上、ネズミ駆除における超音波の真実と正しい対処法について詳しく解説しました。今後の対策選びの参考になれば幸いです。