シロアリ駆除には思わぬ出費が発生することもあり、「実際いくらかかったのか?」が気になる方は多いはずです。
特に、築年数が経過した木造住宅では被害が深刻化しやすく、予防と駆除の費用は家庭の大きな負担になることも。
本記事では、一軒家におけるシロアリ駆除・予防の費用相場に加え、体験者のリアルな実例紹介、選ぶ業者による価格差、そして注意すべきポイントや節約のコツまで幅広く徹底解説していきます。
記事のポイント4つ
- 一軒家の広さによってシロアリ駆除費用は大きく変わる
- 必要なタイミングや年数ごとの予防が費用対策に有効
- 高額請求を避けるには事前の見積もり比較が必須
- 実際に100万円かかったケースもあるので注意
シロアリ駆除いくらかかった?費用相場と内訳をチェック

シロアリ駆除は何年に一度必要?適切なメンテナンス周期
シロアリ対策は1回きりで完了するものではありません。
木造一軒家に住んでいる場合は、住宅の構造材が常にシロアリの脅威にさらされているため、5年ごとの再処理が基本的な目安とされています。
特に湿気の多い地域や床下の通気が悪い住宅では、よりこまめな点検が求められるケースもあります。
点検だけで済む場合の費用は無料から1万円程度が一般的ですが、薬剤を用いた予防処理を行う場合には10万~30万円程度が相場です。
この価格は建物の坪数や使用する工法、業者によっても変動します。定期的な点検とメンテナンスを継続することで、万が一の被害を未然に防ぎ、結果的にはトータルの出費を抑えることにつながります。
長い目で見たときの安心感と資産価値の保全という観点でも、定期的なシロアリ対策は非常に重要です。
シロアリ何年で家ダメになる?被害進行の目安
シロアリの被害は静かに、しかし確実に進行します。
見た目には分かりづらく、気づかないうちに建物の内部で着実にダメージが蓄積していきます。
被害の進行速度は家の構造や環境、気候条件、周囲の自然環境などにもよりますが、早ければ3~5年で土台がスカスカになってしまうケースも報告されています。
特に、風通しが悪い床下や湿気がこもりやすい構造の住宅では、シロアリの活動が活発になりやすく、被害の進行も早まる傾向があります。
被害が発覚した時には、床下や柱などの構造部材に深刻な損傷が及んでおり、補修工事に数百万円単位の費用がかかってしまうことも珍しくありません。
こうした事態を避けるためには、定期的な点検と早期の予防処置が重要です。
坪数別費用の相場(30坪〜50坪)まとめ

シロアリ駆除や予防の費用は、建物の坪数によって大きく異なります。以下は一般的な相場をもとにした目安ですが、実際の金額は工法や地域、使用する薬剤、作業内容によって上下します。
- 30坪:予防10万~20万円 / 駆除15万~30万円
小規模な住宅であっても、床下の構造が複雑だったり湿気が多いと費用が上がる傾向があります。 - 40坪:予防15万~25万円 / 駆除20万~35万円
一般的なファミリー層の戸建て住宅の広さに相当し、作業時間や薬剤量も増えるためコストも中間層になります。 - 50坪:予防20万~30万円 / 駆除25万~40万円
大型の住宅では床下の作業範囲が広くなり、必要な人員や施工日数も増えることから、比較的高額になりがちです。
※地域や業者、工法(バリア・ベイト)により大きく変動するため、正確な費用は現地調査と見積もりによって確認するのが確実です。
中古住宅(築20年)のシロアリ駆除費用事例
築20年の中古住宅を購入後、安心して住み始める前に念のためシロアリ点検を依頼したところ、床下の土台の一部にシロアリの食害が発見されました。
建物の構造自体はしっかりしていましたが、湿気が多く通気性が悪い箇所があり、被害が進行していたのです。
その結果、駆除+修繕で合計35万円の費用が発生。シロアリ専用の薬剤処理と傷んだ木部の一部交換が必要になりました。
事前に予防処置をしていればもっと安価に済んだ可能性があり、予防を怠った代償として高額出費につながった典型例といえるでしょう。
特に中古住宅購入後のタイミングでの点検は、被害の早期発見とその後の安心に大きく寄与するため、購入前後でのチェックが重要です。
シロアリ駆除いくらかかった?業者別価格比較と節約ポイント
100万円超の高額駆除事例とその原因

「家全体の床下と柱が広範囲に侵食されていた」「修繕工事が必要だった」「ベイト工法と定期モニタリングを含む長期契約だった」など、複数の要因が重なり100万円を超えた事例もあります。
とくに、シロアリ被害が長年にわたって放置されていたケースでは、柱や土台、断熱材などの主要構造部が深刻なダメージを受けており、単なる駆除だけでは済まず、建物全体にわたる大規模な修繕工事が必要となることがあります。
また、駆除方法としてベイト工法を選択した場合、初期費用だけでなく年間のモニタリング費用がかかるため、長期的な契約内容によっては費用が大きく膨らむ傾向があります。
さらに、こうした業者は保証やアフターサービスが手厚い反面、価格が高めに設定されていることもあり、業者選定の段階で費用差が生じることも。
いずれにしても、被害の発見が遅れれば遅れるほど対処範囲が広がり、費用が跳ね上がるリスクが高まるため、早期の点検と判断が重要です。
シロアリ駆除必要ないケースとは?自己判断のポイント
・RC造住宅(鉄筋コンクリート)の場合は、木材を使用している部分が少ないため、被害リスクが一般的に低めとされています。ただし、木製の内装や外構がある場合は注意が必要です。
・定期点検で異常なしと診断された場合、直ちに駆除や予防処理が必要とは限りませんが、次回の点検時期を忘れずに記録しておくことが大切です。
・寒冷地で発生事例が少ない地域では、シロアリの活動が制限されるため、予防優先度は比較的下がります。ただし、断熱材の影響で床下の温度が高くなる住宅では注意が必要です。
とはいえ、油断は禁物です。実際には、これらの条件を満たしていても例外的に被害が見つかることがあります。
家の構造や環境は一軒ごとに異なるため、自分だけの判断で対応を遅らせることなく、専門の業者に現地調査を依頼して判断を仰ぐことが最も安全で確実です。定期的なチェックを続けることで、余計な費用やトラブルを未然に防ぐことができます。
ダスキンでシロアリ予防を依頼した場合の費用ガイド

ダスキンの防除サービスでは、30坪で約15万~18万円程度が目安とされています。
全国展開している大手企業ならではの安定した品質と信頼性が魅力で、施工担当者の技術レベルや対応の丁寧さにも定評があります。
使用する薬剤についても人体やペットへの影響を抑えた成分を採用しているため、小さなお子さんがいる家庭やペットを飼っている家庭にも安心して導入できます。
また、10年保証プランなどの長期保証付きサービスも選べるため、長期的な安心を求めるユーザーから高い支持を得ています。
施工後の定期点検やアフターフォローも充実しており、「とにかく安心したい」という方にとっては非常に心強い選択肢となるでしょう。
農協(JA)でシロアリ駆除を依頼するといくら?料金と特徴
JA(農協)を通じてシロアリ駆除を依頼する場合、一括見積もり+定額制の仕組みが採用されており、契約内容が明確で価格に対する不安が少ないというメリットがあります。
依頼先はJAが提携している信頼性の高い業者であることが多く、施工内容や薬剤の安全性、作業手順にも一定の基準が設けられているため、業者選びに不安がある人にとっては安心できる選択肢と言えます。
費用の目安としては、30坪で約18万~25万円とやや高めの設定になっていることが多いですが、その分、作業後の保証内容やアフターサービスが手厚いことも特徴です。
たとえば、施工後数年間の無料点検や、再発時の無料対応といった保証制度が用意されているケースもあり、長期的に安心を得たい方に適しています。
また、地方ごとにJAごとのサービス設計が異なるため、利用を検討する際には地域の支所での具体的な内容確認が推奨されます。
コストを抑えたい場合は地元の小規模業者と比較することも有効ですが、サービス内容と保証の充実度に重きを置くなら、JAの提供するパッケージ型サービスは十分に検討する価値があります。
10年間でかかるシロアリ予防費用の総額イメージ

以下のような一般的なメンテナンスサイクルを想定して試算した場合、予想されるコストの目安は以下の通りです:
- 5年ごとに再予防(1回あたり15万円程度)
- 年1回の点検(無料~1万円/年 × 5回=最大5万円)
→ 10年間の総額:約30万~35万円前後
この金額だけ見ると、決して安いとはいえないかもしれません。
しかし、実際にシロアリ被害が発生した後の修繕費用は、内容や被害規模によって100万円~200万円以上かかることもあり、建物の資産価値にも大きく影響します。
したがって、予防にかかるこの30万円前後という金額は、将来的な大きな出費を防ぐための“保険”的な役割を果たすものと考えると非常に合理的です。
また、シロアリの予防を定期的に行っていると、業者側の点検の精度も上がり、万一被害が発生してもごく初期段階での対応が可能になります。
大規模修繕を回避できるだけでなく、安心して長く住める住環境を維持するための重要な投資といえるでしょう。
シロアリ予防対策の費用目安(10年スパン)
- 初回予防:15万円(防除薬剤の散布や床下の清掃、通気対策含む)
- 5年後の再施工:15万円(初回と同様の処理内容を実施)
- 年1回の無料点検:0円(業者によっては点検報告書の提出あり)
- 必要に応じて軽微な補修やアドバイスを受けるケースもあり
合計:約30万円で10年の安心と建物の資産価値維持が手に入る計算です。
施工業者によっては点検時に写真付きレポートを出してくれるところもあり、状態の把握と記録にも役立ちます。定期的な予防と点検の積み重ねが、将来の高額な修繕費用の回避につながるのです。
実際にかかったシロアリ駆除費用を公開!わが家の事例紹介

筆者の家(築17年・木造2階建て)では、定期的なメンテナンスの一環として床下の点検を依頼したところ、思いがけずシロアリの被害が発覚しました。
幸い発見が早かったため、被害範囲は限定的であり、基礎部分や床束などの交換をせずに済むレベルでした。駆除方法としては、建物の構造や床下の状況から判断してバリア工法を選択し、28万円で駆除+5年保証付きのプランで対応。
複数業者(合計3社)に見積もりを依頼し、価格だけでなく対応の誠実さや作業説明の丁寧さ、保証内容の充実度なども総合的に比較しました。
最終的に選んだ業者は、施工の際に床下の写真を撮影し、作業前後の状態をレポートで報告してくれるなど、信頼性の高さが決め手となりました。
結果として、費用は決して安くはなかったものの、対応の丁寧さと施工の確実さから、納得の出費となったと感じています。今では、定期点検の重要性と予防意識の大切さを実感しています。
シロアリ駆除いくらかかった?実例費用まとめ

- 30坪の一軒家:予防で15万円前後、駆除で25~30万円程度が相場
建物の大きさや構造、床下の状態によって費用は多少前後しますが、これが最もよく見られる価格帯です。床下の状況が良好であれば、下限近くで済むこともあります。 - 被害が進行している場合や修繕込みで100万円超えも
特に被害が土台や柱などの主要構造部にまで及んでいると、大規模な修繕工事が必要となり、費用が跳ね上がる傾向にあります。気づかぬうちにダメージが進行していたというケースが少なくありません。 - 10年で30万円程度の予防投資が結果的に安上がり
5年ごとの予防処理と年1回の点検を継続することで、被害の発生を防ぎ、結果的に修繕費を大幅に節約できます。初期コストはあっても、長期的には賢明な選択といえるでしょう。 - 複数業者の見積もりと比較が最重要!
同じ条件でも、業者によって金額や対応が大きく異なるため、最低でも2~3社から見積もりをとるのが基本です。内容や保証の有無も比較しながら、信頼できる業者を選ぶことが失敗しないコツです。
迷ったら点検だけでも依頼しておくことが安心への第一歩です。点検だけなら無料または数千円で済むことが多く、被害の有無を把握する上でも大きな安心材料となります。